世界の偉人筆跡カレンダー 2001年

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2001年 Calendar  





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1月 ジャン・アンリ・ファーブル Jean-Henri Fabre

1823.12.23~1915.10.11
フランスの昆虫学者。南仏サン・レオン村に生まれる。
生家は貧しい農家。小学校教員をしながら、独学で数学と物理学の教員免状を取得する。
中学校で物理、科学を担当。教職を辞した後、セリニャンに隠棲し、昆虫や植物の生態研究に
一生を捧げた。晩年、窮乏し多くの知名人によって献金運動がなされた。
主著『昆虫記』は世界各国で翻訳され、学術目的のみならず一般的にも広く愛読されている。
レジョン・ドヌール勲章受賞。

2月 マイケル・ファラデー Michael Faraday

1791.9.22~1867.8.25
イギリスの化学者・物理学者。
製本工の徒弟から、H.デービーに師事し、1813年、王立研究所の助手となる。
1833年、王立研究所教授。塩素の液化、ベンゼンの発見など、実験化学の分野で業績を上げる。
また、電磁気学の研究を行い電磁誘導現象の発見をし、電磁場の概念を確立した。
電気分解におけるファラデーの法則、磁気光学におけるファラデー効果や反磁性物などを
発見する。J.C.マクスウェルの電磁論の先駆をなした。主著に『電気学実験研究』。

3月 柳田国男 Kunio Yanagita

1875.7.31~1962.8.8
日本民俗学の創始者。兵庫県に生まれる。
1900年、東京帝国大学卒業後、農商務省入省。法制局参事官、貴族院書記官長等歴任。
1919年に退官するまでの間、各地を講演旅行し、田舎を散策、民間伝承に関心を傾ける。
1920年から1932年まで朝日新聞社勤務。退社後、民俗学研究と後進の養成に生涯を捧げた。
民俗学研究所、日本民俗学会を設立。『後狩詞記』『遠野物語』など著作は100冊を超える。
文化勲章受賞。

4月 デビッド・リビングストン David Livingstone

1813.3.19~1873.6.1
イギリスの医療伝道師・探検家。
1840年、医療伝道師としてアフリカに渡る。「暗黒の大陸」と呼ばれていたアフリカを探検、
ザンベジ川やヴィクトリア瀑布など数々の地理的発見をした。また、原住民の強化や、
奴隷制度の廃止にもおおいに尽力した。晩年、ナイル川水源地を調査するが、
赤痢にかかりチタンボ村にて没する。ウェストミンスター寺院に埋葬された。
主著に『伝道旅行記』など。

5月 ヘンリー・キャベンディシュ Henry Cavendish

1731.10.10~1810.2.24
イギリスの物理学者・化学者。ケンブリッジ大学に学ぶ。1760年、ローヤル・ソサエティ会員。
物理学では、地球の比重測定の概念の確立や静電気に関する実験などを行った。
化学では、定量的な化学実験の方法を確立するのに貢献。
また、水素の発見や、水の組織の決定などの業績を残す。
気体の熱学的実験や、電気に関する実験なども行ったが、論文として発表されたものは少なく、
それら膨大な実験記録は、彼の死後、キャベンディシュ協会によって業績集として出版された。

6月 南方熊楠 Kumagusu Minakata

1867.4.15~1941.8.29
生物学者・民俗学者。和歌山県に生まれる。
大学予備門を中退し、20才で渡米する。イタリア曲馬団とともに中南米、
西インド諸島などを巡遊し、独自に動植物を採集。1892年渡米し、
大英博物館東洋調査部員となり、「ネイチャー」誌等に数々の論文を寄稿。
帰国後は粘菌の収集・研究の傍ら民俗学、博物学、考古学などにも精通し、
「歩くエンサイクロペディア」と称された。日本におけるエコロジー運動の先駆者でもある。

7月 アルベルト・シュバイツァー Albert Schweitzer

1875.1.14~1965.9.4
フランスの神学者・哲学者・医者・音楽家。
アルザスのカイゼルスベルクに生まれる。
シュトラスブルグ大学で神学と哲学を学ぶ。1913年、赤道アフリカへ医療伝道師として渡り、
病院を開設。アフリカ人の医療と伝道に従事した。1952年、ノーベル平和賞を受賞。
一方、バッハの研究に関する著作や、優れたオルガニストとしてレコードも出している。
彼のオルガン製作に関する見解は、国際基準になっている。

8月 カール・フリードリッヒ・ガウス Carl Friedrich Gauss

1777.4.30~1855.2.23
ドイツの数学者・天文学者・物理学者。
ゲッティンゲン大学に学んだのち、同大学の教授兼天文台長となる。
1801年、『整数論研究』を刊行。自己の発見した最小二乗法を用い、
惑星セレスの軌道決定に成功するなど、数学の応用に関しての業績も多い。
ハノーバー政府の科学顧問として同地の測量を指導、測地学の基礎を確立。
ウェーバーとともにゲッティンゲンに磁気観測所を造らせ、「磁気学連盟」を設立する。

9月 中谷宇吉郎 Ukichiro Nakaya

1900.7.4~1962.4.11
物理学者・随筆家。石川県に生まれる。東京帝国大学理学部在学時より寺田寅彦の指導を
受け、放電の研究をする。1928年から1930年まで英国に留学。帰国後、北海道帝国大学理学部
教授として実験物理学を担当。1936年、世界で初めて人工雪の結晶の生成に成功し、
「雪の博士」として世界に知られる。中谷ダイヤグラムと呼ばれる雪の結晶型の分類図など、
一連の雪に関する研究で日本学士院賞を受賞。晩年は、グリーンランドで氷の物性を研究し、
低温物理学の更に新しい分野を開拓した。また、『冬の華』など多くの科学随筆がある。

10月 ジェームス・ワット James Watt

1736.1.19~1819.8.19
イギリスの技師・発明家。スコットランドに生まれる。
グラスゴー大学の精密器械製造人となり、蒸気機関の修繕を託される。
1769年蒸気機関の改良に努め、特許を得る。ボールトンと協力し、さらに多くの改良を加え、
大工業用の複動式機関、調速器、圧力計などを発明し、数々の特許を得た。
彼の発明によって、蒸気機関はあらゆる機械の動力として用いられ、イギリス産業革命時代の
代表的発明家となった。電気における仕事率の単位「ワット」は、彼の名前にちなむ。

11月 オービル・ライト Orville Wright

1871.8.19~1948.1.30
アメリカの飛行機関発者。兄のウィルバーとともに自転車店を開業。
リリエンタールらのグライダー実験に触発され、兄弟で飛行機の研究を始める。
グライダーや大型凧を使い、空気力学の研究を重ね、
1903年12月17日、ノースカロライナのキティ・ホークにて人類初の、動力による飛行に成功。
飛行機に関する特許を取得し、ヨーロッパ各地を巡回、公開飛行を行った。
兄の死後、アメリカン・ライト飛行機製作会社の社長の座を継いだ。

12月 野口英世 Hideyo Noguchi

1876.11.9~1928.5.21
細菌学者・医学者。福島県に生まれる。
幼名 清作。貧農の子として生を受ける。幼少時に負った左手の火傷が、14才の時、
手術で治癒したことに感銘を受け、医者になる決意をした。済生学舎で医学を学び、
1898年、伝染病研究所で北里柴三郎に師事し、細菌学を研究。1900年に渡米し、
1911年、梅毒スピロヘータの純粋培養に初めて成功する。
1928年、黄熱病研究のために赴いたアフリカ・ガーナで感染し、客死した。